クラックツールを提供した静岡県内の男性を、宇都宮地方検察庁が不正競争防止法違反で起訴した。BSAが28日発表した。クラックツール提供者の起訴は、福井地検による家裁送致に次ぐ国内2例目。
この男性は、試用版の「Office 2013 Professional Plus」のライセンス認証システムを回避するクラックツールを提供したとして、栃木県警生活環境課などが不正競争防止法違反の疑いで逮捕していたもの。BSAは、ライセンス認証システムの仕組みに関する情報を提供するとともに、不正競争防止法の解釈・適用に関して鑑定書を作成するなどの捜査協力を行った。
ソフトウェアの不正販売の手口として、不正に入手したプロダクトキーやシリアルナンバー、クラックツールなどをウェブサイトやネットオークションで販売する事例が増加しているという。特にクラックツールでは、ライセンス認証システムを回避し、製品版プログラムとして実行できることから、BSA加盟企業ではその有効な対策を迫られていたとしている。
(山川 晶之)
関連リンク プレスリリースhttp://bsa.or.jp/news-and-events/news/bsa20141028/
関連記事
試用版を製品版に変えるクラックツール提供の男に不正競争防止法違反を初適用
2014年10月17日
BSA、ソフト違法コピーの通報者に最大100万円を支払う「報奨金プログラム」
2014年4月14日
日本のソフト不正コピー率は19%、総額約1419億円、BSA調査
2014年6月25日