MM総研は25日、国内MVNO市場規模の推移について調査し、調査結果を発表した。
それによると、MVNO市場全体の契約回線数が、2014年3月末時点で1480万回線だったのに対し、2014年9月末時点では1928万回線となり、半年で30.3%増加した。同社では、今後も契約回線数は伸長していくとの予測を示している。
MVNO事業者による、独自サービス型SIMはモバイル市場全体の1.4%
MVNO市場全体で見ると、UQコミュニケーションズがauのWiMAX 2+対応端末に提供している回線や、ソフトバンクモバイルのiPhone 6向などで利用されているWireless City PlanningのAXGPも含まれる。
現在MVNO市場において、注目を集めているのが、低価格SIMや音声通話対応SIMなど、各社が提供している独自サービス型SIM。たとえば、NTTコミュニケーションズ、IIJ、日本通信などが挙げられる。こうした独自サービス型SIMの契約回線数は、2014年9月末で230.5万となった。同年3月末時点では173万であり、4月から9月の半年間で回線数は33.2%増加した。
キャリアの回線契約数を合計したモバイル市場全体は、同年9月末で1億6333万。独自
サービス型SIM はモバイル市場全体から見ると、構成比で1.4%となり、同年3月の1.1%から0.3 ポイント増加したことになる。
モバイル市場とMVNO市場の規模(MM総研による推定値)
市場全体では小さなシェアに留まっているが、課題とされている「サービス認知度の低さ」「端末調達ハードルの高さ」「購入チャネルの少なさ」が改善されつつある。さらに、昨年度まで一部の事業者に留まっていた、音声通話対応SIMがNTTコミュニケーションズやIIJなど大手を含めた多くの事業者から提供されるようになったことも普及の追い風になるとしている。
NTT Comが1位に
独自サービス型SIMの事業者別シェアを見ると、1位は「OCN モバイル ONE」を提供するNTTコミュニケーションズで23.4%(54万回線)。次いで、IIJmio SIM・BIC SIM 等を提供するインターネットイニシアティブ(IIJ)の14.8%(34万回線)、b-mobile ブランドを提供する日本通信が6.9%(16万回線)、BIGLOBE LTE/3G・うれスマなどを提供するビッグローブが6.7%(15.5万回線)となった。
事業者別シェア(MM総研による推定値)
(川崎 絵美)
関連リンク MM総研 ニュースリリースhttp://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120141225500
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