警視庁サイバー犯罪対策課が、インターネットバンキングマルウェア「DreamBot」の感染被害が10月以降増加しているとして、注意を促している。
【ウイルスメールに注意】10月以降、ネットバンキングウイルスの感染とみられる被害件数が急増しています。
コンピュータウイルスの感染を防ぐため、添付ファイルを不用意に開かない、メール本文のリンクを不用意にクリックしないなど、注意して下さい。 (警察庁)https://t.co/siApeZADl5— 警視庁サイバーセキュリティ対策本部 (@MPD_cybersec)2017年12月12日DreamBotに感染したことで不正に窃取されたインターネットバンキングのユーザーID、パスワードは2017年7月~9月に月20件ほどだったが、10月以降は月70件ほどに増加した。
一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(Japan Cybercrime Control Center: JC3)によると、DreamBotに感染させるウイルスメールは日本を標的として大量に送信されており、結果的に国内の感染被害が拡大しているという。ウイルスメールは実在する組織やサービスをかたっており、本文中に記載されたリンクをクリックすることでマルウェアがダウンロードされ、感染する恐れがある。このようなリンク型のウイルスメールには添付ファイルがないため、メールシステムなどで不審メールとして検出するのが困難だという。
JC3によるウイルスメールの注意喚起の推移。10月以降に急増している
これまでの被害では、ウイルス対策ソフトを導入していない、あるいは導入済みで適切に更新していない状況が確認されているという。警視庁サイバー犯罪対策課は、ウイルス対策ソフトを導入し、確実に更新を続けるよう警告している。また、添付ファイルやメール本文に記載されたリンクを不用意に開かないよう注意を促している。関連リンク JC3の注意喚起情報 インターネットバンキングに係るコンピュータウイルスDreamBotに関する注意喚起
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